一般社団法人 全国個人事業主支援協会

COLUMN コラム

こんにちは。

前にも言いました、私はCOBOLを使って仕事をしています。
COBOLは主に金融機関や政府機関などのレガシーシステムで長年にわたり使用されてきたプログラミング言語です。
COBOLはいつまで使われるのか、将来性が気になりましたので調べてみました。

 

現在のCOBOL市場価値

 

1.レガシーシステムの維持

多くの大企業や金融機関、政府機関では、COBOLで構築されたシステムが依然として稼働しています。
これらのシステムは、取引処理やデータ管理など重要な業務を支えており、安定性と信頼性が高く評価されています。

2.熟練プログラマーの不足

COBOLは古い言語であるため、熟練したプログラマーの数が減少しています。
このため、COBOLの専門知識を持つエンジニアは依然として高い需要があります。
特にシニアレベルの開発者やメンテナンス担当者は希少であり、企業は高額な報酬を提示することもあります。

3.システムの保守と更新

既存のCOBOLシステムの保守や更新には、専門的な知識が必要です。
新しい機能の追加やバグ修正、パフォーマンスの最適化など、継続的なメンテナンスが求められるため、COBOLの市場価値は維持されています。

 

COBOLの将来性

 

1.移行コストの高さ

COBOLで構築されたシステムを他のプログラミング言語や最新の技術に移行するには、多大な時間とコストがかかります。
特に、大規模なシステムの場合、移行プロジェクトは数年単位で進行することが一般的です。
このため、すぐにCOBOLからの移行が進まない状況が続いています。

2.モダナイゼーションの動き

一部の企業では、COBOLシステムのモダナイゼーションを進めています。
具体的には、APIの導入やクラウドへの移行、マイクロサービスアーキテクチャへの再設計などが挙げられます。
これにより、COBOLの役割は変わるものの、完全な廃止には至らないケースが多いです。

3.教育と研修の必要性

COBOLの需要が続く限り、新しい世代のプログラマーに対する教育や研修が重要です。
企業や教育機関がCOBOLの教育プログラムを提供することで、専門家の供給を確保しようとする動きも見られます。

 

将来の予測

 

現在の状況を考慮すると、COBOLは少なくとも今後5〜10年間は市場での価値を維持すると予想されます。
特に、大規模なレガシーシステムが依然として稼働している企業では、COBOLの需要が継続するでしょう。
しかし、長期的には以下のような変化が予想されます。

・徐々に減少する需要: 新しいシステムへの移行や他のプログラミング言語の採用が進むにつれて、COBOLの需要は徐々に減少する可能性があります。

・専門性の維持: 特定の分野や業界では、COBOLの専門知識が依然として重要であり、特化したエンジニアは引き続き需要があります。

・技術の融合: COBOLと他の最新技術(例えば、JavaやPythonなど)の統合が進むことで、COBOLの役割が変わる可能性もあります。

 

まとめ

 

COBOLは古い言語であるものの、多くの重要なシステムで依然として使用されており、短中期的には市場価値が維持されると考えられます。
ただし、長期的には新しい技術への移行が進むことで、その需要は減少する可能性があります。
COBOLのスキルを持つことは、特定の分野では依然として有益ですが、将来的なキャリアのためには新しい技術の習得も併せて検討することが推奨されてます。

もしCOBOLに関連するキャリアを考えている場合、以下の点も考慮すると良いかもしれません。

 ・スキルの多様化: COBOLに加えて、他のプログラミング言語や最新技術(クラウド、データサイエンス、AIなど)の習得を目指す。
 ・プロジェクト経験の蓄積: COBOLを使用した実際のプロジェクト経験を積むことで、専門性を高める。
 ・継続的な学習: 技術の進化に対応するため、継続的な学習とスキルアップを心がける。

COBOLの専門性を活かしつつ、将来の市場変動にも柔軟に対応できるキャリアを築くことが重要になってきます。
先を見据えて行動することを心がけていきたいです。

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田中 祐司

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