ようやく酷暑がマシになったある夜、秋の虫の声を聞いた。昼間はまだまだ猛暑日の指数だったが、心なしか夜はひんやり感じるようになった。虫は敏感に季節を感じているし、季節の移ろいを私たちに教えてくれる。ここ数年、1年の半分を半袖で過ごしているので、日本は夏と冬の二季になってしまったような気がしていたが、短くてもちゃんと秋が来ていることを感じた。
ちなみに私はカネタタキ、カンタンの声が好きだ。
そんな虫の声は、外国人の耳には雑音として処理されているという。右脳と左脳、処理する場所が違うというのが理由らしい。民族性、生活習慣、環境…様々なものが影響しての結果だろうが、なんと不思議なことか。
私は、虫の音を「虫の声」と表現する日本の民族性を誇らしく思う。
さて、秋を堪能する暇も無く突然冬が来て、厚手の上着を慌てて探すのも毎年恒例になってきた。今年は虫達より先に計画的な冬支度をしようかな。