一般社団法人 全国個人事業主支援協会

COLUMN コラム

  • 土砂崩れが増えている原因
日本の森林面積は50年前とほとんど変わりません。
しかし、山地に樹木が生い茂っているにも関わらず、大雨や台風による土砂崩れで住宅が倒壊し、多数の死傷者を出すといった事故が増えています。
森林があるのに、なぜ土砂崩れが増えているのでしょうか。ここからは、その要因を考察していきます。
人工林の管理不足
日本の森林面積はほとんど変わりませんが、その内訳を見ると天然林が減少し、人工林の比率が拡大しています。
下刈りや間伐などで定期的に手入れされた人工林は、根の発達が促されて風雪害に強い森林となるほか、林内の光環境が良く、下層植生が繁茂し、表土の流出を防ぐという本来の役割を果たす森林になります。
しかし、1980年をピークに林業産出額が減少の一途を辿っています。
林業の採算性が悪化しているほか、林業離れによる後継者不足や就業者の高齢化などもあって、資源として利用できる森林蓄積は年々増えているにも関わらず、多くの人工林がそのまま放置されているのが現状です。
下刈りや間伐がされない山の地表は日光が届かず、草木の根が張らないため、土が痩せていきます。このような状況で大雨や台風などが発生した場合、根が水を吸いきれずに土砂崩れが発生しやすくなってしまうのです。
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松 伸之

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