近年は異常気象が増えていますが、そんな猛烈な雨が手入れされていない人工林に降った場合、やはり根が水を吸い切れず土砂崩れを引き起こす恐れがあります。
手入れされている人工林は下層植生の発達が良好であり、雨水が染み込みやすい枯れ葉を含んだ土壌を作ります。そこに降った雨は地中をゆっくりと移動し、澄んだ水となって川などに流れ出ます。しかし、手入れされていない人工林では下層植生が衰退し、水が浸み込みにくい土壌になるため、雨水は素早く地表を流れ落ちることになります。
これは水源かん養機能と呼ばれ、この機能が下がると、とてつもない量の雨が降った場合、表土の流出はもちろん、土砂崩れのリスクが高まります。