個人事業主が確定申告によって納める所得税は、クレジットカードでも納付が可能です。
時間や場所を問わずに納付できるためとても便利です。
ここではクレジットカードで所得税を納付できるクレジットカードの紹介と納付の際の注意点を解説します。
【所得税はクレジットカードで納付できる】
所得税は「 国税クレジットカードお支払いサイト」を利用すればクレジットカードで納付できます。
金融機関やコンビニエンスストア、税務署の窓口では、クレジットカードによる納付はできないので注意しましょう。
「国税クレジットカードお支払いサイト」で利用できるクレジットカードは、
次の国際ブランドのカードとトヨタファイナンスが発行するTS CUBIC CARDです。
・ダイナースクラブ
・Visa
・Mastercard®
・JCB
・アメリカン・エキスプレス
【所得税をクレジットカードで納付するメリット】
・時間と場所を選ばず納付できる
・ポイントが貯まる
・支払い回数が選べる
【所得税をクレジットカードで納付する際の注意点】
①「国税クレジットカードお支払いサイト」の利用には、納付税額に応じて決済手数料がかかります。
たとえば、納付する所得税が50万円なら決済手数料は、76円×50+消費税(10%)=4,180円です。
②ポイント換算率が通常と異なる
クレジットカードによっては、税金の納付決済に対して付与されるポイントと、
通常のお買い物での決済で付与されるポイントの換算率が異なる場合があります。
通常は100円につき1ポイントでも、税金納付分については200円で1ポイントという場合もあるので、注意が必要です。
③領収書が発行されない
クレジットカードで税金を納付した場合、領収証書は発行されません。
領収証書がほしい場合は、クレジットカード払いによる納付ではなく、金融機関または税務署の窓口で現金で納付する必要があります。
④クレジットカード納付額に規定がある
クレジットカードで税金を納付する場合、納付できる金額に上限があります。
国税庁によると「1度の手続きにつき、1,000万円未満かつ、クレジットカードの利用可能枠」で、金額には決済手数料も含まれます。
税額が1,000万円を超える場合、国税は納付期日や税金の種類が同じであれば、
納付手続きを複数回行うことで、納めることが可能です。
しかし、1,000万円未満だとしても、クレジットカードの利用可能枠を超える場合は、全額を納めることができません。
たとえば税額が300万円だとして、利用可能枠が200万円だった場合はクレジットカードによる納付ができないということになります。
ただし、クレジットカードによっては、税金の納付に限り利用可能枠を広げることができるものや、
ダイナースクラブ ビジネスカードのように、一律の制限を設けず、個別にカードの利用可能枠を設定するものもあります。
⑤所得税は経費に計上できない
所得税は、事業を行ううえで必要な支出には当たらないので、経費としては計上できません。
事業用のクレジットカードで納付した場合、経費に計上してしまわないよう注意しましょう。