7月18日に公開された劇場版『鬼滅の刃 無限城編』 第一章 猗窩座再来(2025)は、公開初日に動員115万人・興行収入16.4億円を突破。現在では、日本の歴代映画の興行収入ランキング10位にまで記録を伸ばし、再び社会現象と呼ばれる勢いを見せている。
だがその一方で、SNSには「観たことがない自分が肩身狭い」「またキメハラが始まるのでは」という声も散見された。
「キメハラ」とは、2020年のブーム時に生まれた言葉で、「鬼滅、まだ観てないの?」「観るべき!」などと作品鑑賞を半ば強要する言動や、未視聴者を疎外するハラスメントを指す。
一部では「人気が高まるほど、無関心層との温度差が浮き彫りになる」との見解も示され、大ヒット作の押し付けられ感が逆効果になるケースも少なくない。
人気とブームの裏に潜む空気の圧。映画が文化として浸透する一方で、多様なスタンスが尊重される視点も求められているのではないか。