森林は、おもに森林土壌のはたらきにより、雨水を地中に浸透させ、ゆっくりと流出させます。
そのため、洪水を緩和するとともに川の流量を安定させるほか、濁りが少なく、適度にミネラルを含み、中性に近い水が森林から流出してきます。
雨水が森林を通って土壌に染み込み、最後に渓流に流出するまでに、リンや窒素などの富栄養化の原因となる物質は、土壌中に保留されたり、植物に吸収されたりする一方で、土壌中のミネラル成分などがバランス良く溶け出すことにより、森林はおいしい水を作り出すと考えられます。
このような森林の働きは、水質の浄化機能と呼ばれています。

森林と水との関係については、はげ山が多く、水害も多かった昔から、様々な研究が進められていますが、必ずしもすべてが解明されているわけではなく、林野庁としても県や研究機関とも連携して、より効果的な森林整備等に結びつけられるよう、科学的な知見の蓄積に取り組んでいま
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