1. 医薬品卸の主要プレーヤー
アルフレッサ
スズケン
メディセオ(メディパルHD)
東邦薬品
→ この4社で国内シェアの約9割を占める「医薬品卸大手4社」と呼ばれます。
2. 配送の特徴
高頻度配送:1日数回、午前・午後・夜間などに分けて薬局や病院へ届ける。急配(緊急配送)にも対応。
温度管理:ワクチン・インスリンなどは2〜8℃のコールドチェーン必須。
トレーサビリティ:ロット番号・有効期限を含めた厳格な管理(医薬品は不良返品やリコール対応があるため)。
小口・多頻度:病院・薬局は在庫負担を抑えるため、小ロットで頻繁に納品することが多い。
3. 法規制・ガイドライン
医薬品医療機器等法(薬機法)
→ 医薬品の保管・運搬に関して「品質を保つ責任」が卸に課される。
GDP(Good Distribution Practice)指針
→ 2018年から厚労省が通知。温度管理、輸送中の混載ルール、セキュリティなどを規定。
麻薬・向精神薬の取扱い
→ 特別な管理と帳簿記録が必要。配送も厳格。
4. 配送インフラ
自社配送網(トラック・ドライバー)を持つ大手卸が多い。
一部地域では地域卸や協同配送を利用。
都市部は数時間単位で届けられるが、地方は1日1回程度の配送が主流。
5. 今後の課題
医薬品の低温物流の強化(バイオ医薬品の増加で需要増)。
人手不足・物流2024年問題による配送頻度削減や効率化。
デジタル化(電子受発注、AI需要予測による在庫削減)。