溶接ヒュームとは、高温によって金属を溶かす溶接作業の際に発生する金属の粒子です。溶接ヒュームが有害とされる理由は、ヒュームを吸い込むことによる健康への悪影響が挙げられます。
【溶接ヒュームの有害性】
肺がん
神経障害
呼吸器の障害
じん肺
溶接ヒュームには、特定化学物質に指定された「塩基性酸化マンガン」が含まれています。塩基性酸化マンガンには発がん性があり、神経機能障害や呼吸器系障害のおそれがあります。
「じん肺」とは、土ぼこりや粉じんが発生する環境において、それらを多量に吸い込むことで肺の組織が線維化する病気です。
溶接ヒュームには金属の粒子が含まれているため、長期間にわたって肺に取り込むことで、このじん肺を発症するおそれがあります。
また、神経障害にともなう感覚障害や疲労感、不眠といったトラブルが起こる可能性もあるため健康障害には注意が必要です。