フロントエンドエンジニアとして数多くの画面を実装してきましたが、Webデザインを深く学ぶ中で、最近特にその奥深さに魅了されているのが「書体選び」です。
文字は単なる情報を伝える記号ではなく、それ自体がサイト全体の温度感や信頼性を雄弁に語る存在であることを改めて実感しています。
これまでは実装の観点から、読み込み速度や標準フォントの可読性を重視してきましたが、デザイナーとしての視点が加わったことで、書体が持つ「表情」の違いを意識するようになりました。
直線的でモダンな印象を与えるゴシック体、繊細で伝統的な空気感を纏う明朝体。わずかなウェイトの差や字間の調整ひとつで、ユーザーが受け取る印象は劇的に変わります。コンテンツの背景にあるストーリーを、どの書体であれば最も純粋に伝えられるのか。その最適な組み合わせを探る過程には、エンジニアリングとはまた異なる論理と感性の融合があります。
「伝える」ためのコードに、書体という「声」を乗せること。
エンジニアとして培ってきた構造的な理解と、デザインの学びを通じて得た感性を掛け合わせることで、より豊かな表現ができるようになってきました。これからも、一文字一文字が持つ力を大切にしながら、訪れる人の心に届く制作を続けていきたいと考えています。