前田 比呂志フェルナンド wrote a new post, 産業字幕翻訳 2週間 5日前
産業分野における字幕翻訳には『産業字幕翻訳』があります。この分野は翻訳ルールが確立されていないため、通常の字幕ルールを無視することも珍しくありません。
例えば、製品に関する動画マニュアルでは、視聴者が動画配信サービスを利用して自由に再生を停止したり、再生速度を変更したりすることができます。産業字幕翻訳では、視聴者が字幕の表示を自分でコントロールできる環境を想定し、通常の字幕のように行数や文字数の制限を設けず、ある程度自由[…]
前田 比呂志フェルナンド wrote a new post, 語順処理 1か月 2週間前
字幕翻訳は、映像作品において重要な役割を果たします。特に、訳し上げと順送り訳の2つの手法は、翻訳の質を高めるために欠かせません。
翻訳のおいて、言語間の文法の違いから、大きく分けて語順の逆転する「訳し上げ」と、原文の流れを保持して頭から訳す「順送り訳」の語順処理があります。中学や高校の英語の授業で習う「後ろから訳す」訳し上げに対し、字幕翻訳では映像の内容に沿って「頭から訳す」順送り訳が求められます。
これらの手法を[…]
前田 比呂志フェルナンド wrote a new post, 字幕ルール 2か月 2週間前
字幕翻訳は、視聴者に映像の内容を理解させるための重要な作業です。字幕には、言語ごとにいくつかの基本的なルールがあります。視聴者が読みやすいように、1行あたりの文字数(CPL)や1秒あたりの表示文字数(CPS)などの制限が定められています。
一般的な字幕ルールとして、日本語の場合はCPLが13文字×2行でCPSは4文字、ブラジル・ポルトガル語ではCPLが42文字×2行でCPSは17秒になります。
また、字幕は映像の内[…]
前田 比呂志フェルナンド wrote a new post, 字幕翻訳 3か月 2週間前
字幕翻訳は、映画やテレビ番組、オンラインコンテンツにおいて重要な役割を果たしています。視聴者が異なる言語で制作された作品を楽しむためには、正確で自然な翻訳が求められます。字幕翻訳者は、原作のニュアンスや文化的背景を理解しつつ、限られた文字数の中で意味を伝える技術が必要です。
特に、ポルトガル語の字幕翻訳では、ブラジルとポルトガルの言語的な違いを考慮することが重要です。例えば、同じ単語でも地域によって異なる意味を持つことが[…]
前田 比呂志フェルナンド wrote a new post, 産業翻訳 4か月 2週間前
翻訳の産業翻訳分野は、国際ビジネスの発展に伴い、ますます重要性を増しています。産業翻訳とは、特定の業界や分野に特化した翻訳を指し、技術文書、法律文書、マーケティング資料などが含まれます。これらの分野では、専門的な知識と用語の理解が求められるため、翻訳者は特定の業界に精通していることが重要です。
例えば、医療分野の翻訳では、正確な用語の使用が患者の安全に直結します。また、技術文書の翻訳では、製品の仕様や操作マニュアルが正確[…]
前田 比呂志フェルナンド wrote a new post, 翻訳ストラテジー 5か月 3週間前
翻訳ストラテジーは、異なる言語間で意味を正確に伝えるための重要な手法です。翻訳者は、原文のニュアンスや文化的背景を考慮しながら、適切な表現を選ぶ必要があります。一般的なストラテジーには、直訳や意訳などがあります。
直訳は、原文の言葉をそのまま訳す方法ですが、文脈によっては不自然な表現になることがあります。一方、意訳は、原文の意味を重視し、自然な表現に変える方法です。特に文化的な違いが大きい場合、意訳が効果的です。[…]
前田 比呂志フェルナンド wrote a new post, 空似言葉(そらにことば) 6か月 3週間前
タイトル「空似言葉(そらにことば)」は聞きなれない言葉ですが、英語⇔ポルトガル語の誤訳で見かけることがよくあります。英語では「false friend」、つまり「偽りの友」とも呼ばれ、スペルが似通った2言語間で意味が異なる単語のことを指します。
具体的な例を挙げると、日本語で「現に、実際に」を意味する英語の「actually」は、ポルトガル語の「atualmente」に字面が似て[…]
前田 比呂志フェルナンド wrote a new post, 日本語由来のポルトガル語 7か月 3週間前
パン(pão)、コップ(copo)、ボタン(botão)などのポルトガル語由来の日本語はよく知られていますが、逆に日本語が由来のポルトガル語はあまり聞かないので、面白い例をまとめてみました。まず意外だったのが、大豆を意味する「soja」(ソージャ)です。発音は少し異なりますが、語源は日本語の「醤油」だと言われています。次に「biombo」(ビオンボ)ですが、こちらは発音が近い「屏風」から来ています。続いて、同じパターンの「ta[…]
前田 比呂志フェルナンド wrote a new post, ポルトガル語の性と数 8か月 3週間前
ポルトガル語と日本語の文法は大きく異なります。特に、性と数の概念は、これら二つの言語間で顕著な違いを示します。近年、性的多様性を考慮したインクルーシブ・ランゲージが注目されていますが、基本的にポルトガル語では、名詞と形容詞は性(男性または女性)と数(単数または複数)によって変化します。たとえば、男性の友人は「amigo」で、女性の友人は「amiga」です。また、複数形を作るためには、通常、単語の末尾に「s」を追加します(例:a[…]
前田 比呂志フェルナンド wrote a new post, ポルトガル語の動詞 9か月 3週間前
ポルトガル語の動詞は、時制、法、人称、数、態などによって多様な変化があります。例えば、現在・過去・未来などの時制や、直説法・仮定法などの法があります。人称と数によって動詞が変化するので、話し手や聞き手、または行為の対象に応じて形が異なります。また、能動態・受動態などの態も影響を与えます。そのため、ポルトガル語の1つの動詞には約60の異なる形が存在し、話す人の視点、出来事の時間、話す人の意図など、さまざまなニュアンスを表現するために使用されます。
前田 比呂志フェルナンド wrote a new post, 2023年度 災害時通訳研修 10か月 3週間前
2月初めに神奈川県災害時通訳翻訳ボランティア登録者向け「2023年度 災害時通訳研修」に参加しました。
外国人住民の増加と定住化に伴い、地域社会の多文化化が進展していること、および自[…]
前田 比呂志フェルナンド wrote a new post, インクルーシブ・ランゲージ 11か月 3週間前
近年、ブラジルで「linguagem neutra」(ジェンダー・ニュー[…]
前田 比呂志フェルナンド wrote a new post, AI翻訳とは? 1年前
今年を振り返ると、ChatGPTはローンチまもなく全世界で話題を巻き起こしました。ご本人に名所の意味・和訳を訪ねたら、「Chat=チャット」(リアルタイムのメッセージのやりとり)で「Generative Pre-trained Transformer=生成型事前学習トランスフォーマー」と答えが返ってきました。色々質問していくと「生成型AIは、ある入力データや文脈を基に新しいデータを生成するAIのカテゴリを指します。これは通常、[…]
前田 比呂志フェルナンド wrote a new post, ポルトガル語について④ 1年 1か月前
【世界ポルトガル語デー】
2009年、ポルトガル語圏諸国共同体(CPLP)は、同じ言語圏の文化を祝うために毎年5月5日を「世界ポルトガル語デー」として制定しました。CPLPは2000年からUNESCOの公式パートナーであり、2019年の第40回UNESCO総会では「世界ポルトガル語デー」が公式に宣言しました。ポルトガル語は世界中で265百万人以上の話者を持ち、南半球で最も話されている言語でもあり、主要な国際コミュニケーション[…]
前田 比呂志フェルナンド wrote a new post, ポルトガル語について③ 1年 2か月前
日本からブラジルへの移民は1908年に始まり、2023年はブラジル日本移民115周年を記念する年になります。逆に、1980年代後半からは日本に出稼ぎのために来日する日系ブラジル人のデカセギ還流が始まり、リーマンショック前の2007年のピークでは在日ブラジル人が30万人以上いたとされていますが、現在は20万人前後に留まっています。在日ブラジル人が最も多い上位5県は愛知県、静岡県、三重県、群馬県、岐阜県で、各地でポルトガル語での生[…]
前田 比呂志フェルナンド wrote a new post, ポルトガル語について② 1年 3か月前
ポルトガル語はユーラシア・南米・アフリカの3大陸で使用されておりますが、言語のバリエーション(言語変種)は大まかに欧州ポルトガル語と南米(ブラジル)ポルトガル語の2つに分かれます。ブラジル以外では、通常、欧州ポルトガル語寄りの表記や表現が一般的です。しかし、ポルトガル語圏の正書法を統一する目的で、1990年にポルトガル語諸国共同体(CPLP)加盟国は新しい正書法(novo acordo ortográfico)の導入に合意しま[…]
前田 比呂志フェルナンド wrote a new post, ポルトガル語について① 1年 4か月前
ポルトガル語はアンゴラ、ブラジル、カーボヴェルデ、ギニアビサウ、赤道ギニア、モザンビーク、ポルトガル、サントメ・プリンシペ、東ティモールの9か国および中国マカオ特別行政区の公用語で、母語話者人口は約2.6億人(ブラジルだけで2億人強)がいると推定されています。世界で最も使われる言語のTop 10にランクインし、南半球では一番使われている言語です。
ポルトガル語圏の上記9か国からなるポルトガル語諸国共同体(Comunidade[…]
前田 比呂志フェルナンド wrote a new post, JTFセミナー&つーほんウェビナー 1年 5か月前
さる7月6日(木)に開催された2023年度第1回JTFセミナー「新しい翻訳英文法:AI翻訳時代を生き延びるために」に参加しました。また、18日(火)には通訳・翻訳ジャーナル主催の第10回つーほんウェビナー「ローカライズ実績1万作以上!MediBangがナビ~マンガ翻訳最前線~」を視聴しました。
JTFセミナーでは、通常の「訳し上げ」に対して、理論的に裏付けされた「順送り訳」に納得し、特に日葡の字幕翻訳において非常に有効であ[…]
前田 比呂志フェルナンド wrote a new post, ChatGPT + Ahk で作業効率アップ 1年 6か月前
翻訳の仕事では、辞書は必要不可欠なツールです。かつては印刷された辞書が主流でしたが、電子辞書の登場により便利さが格段に向上しました。その後、パソコンにインストールできる辞書やオンライン辞書なども手軽に利用できるようになりました。専門的な辞書は今でも印刷物しか存在しないものもありますが、パソコンで辞書の画面を開いて調べたい単語を入力(もしくはコピー&ペースト)して検索するだけで、紙や電子辞書で調べるよりも作業効率が飛躍的に向上し[…]
前田 比呂志フェルナンド wrote a new post, 自動翻訳 1年 7か月前
自治体や政府機関などのホームページで、よく自動翻訳のボタンを目にします。言語を選択して押すと、「自動翻訳された訳文は正確ではない可能性があります」という警告文が表示されます。実際、訳文には訳抜けや誤訳、不自然な表現などの間違いが多く含まれていることがあります。
実は話題沸騰の生成型AI『ChatGPT』は、翻訳も行うことができます。文書作成に特化したAIであるため、訳文も非常に自然ですが、残念ながら嘘をつくこともあります[…]