森林土壌に浸透した雨は、様々な経路をたどって川にゆっくりと流れ出ていくことから、降雨時における川の流量のピーク(降雨に伴って川の水かさが増していったときの最大値)を低下させたり、ピークの発生を遅らせるなどの働きがあります。
これらは洪水の緩和機能と呼ばれ、特に、中小規模の洪水の場合に発揮されると考えられています。
このような森林の働きではカバーできない治水上問題となるような大規模な洪水となったときには、森林が洪水の緩和に対して顕著な効果を発揮することは期待できなくなると考えられています。