なんか9月の連休ころから一気に涼しくなりましたね!
ちょっと風邪気味の人も増えてきたので、皆さんもお気をつけて。
さて、どういったお仕事でもそうなんでしょうが、既存顧客の方からのご紹介による新規顧客の方は大変ありがたいですね。
なかには、広告を打たず、紹介だけで事業運営が廻るのが良くて、広告しないと廻っていかない事業は良くないという見解を述べられているコンサルタントや経営者もたくさんおられます。
おそらくその人のたまたまの成功体験や外から刷り込まれた情報が、そのような偏った思い込みを作るのだと思いますが、かならずしも紹介顧客さんの方が良いわけでも、紹介だけで廻していく方法がいいとは限らないと思うのです。
今日はそのあたりをお話していきたいと思います。
2.紹介顧客のメリット&デメリット
まずは紹介顧客の方のメリットを考えていきましょう。
①広告費がかからない。
紹介顧客さんの大きなメリットは既存顧客さんが自発的に紹介してくれるので、そこに広告費がかからないというところですね。
もちろん紹介を促進するための費用(紹介料や紹介特典を用意する)を用意する場合もありますが広告費に比べ圧倒的に安く上がります。
とはいえ、目的の売上をあげるために必要な費用や労力をかけることはとても健全な事業活動です。
効果的な広告(SNSでの発信などを含む)を効果的な方法で発信して、自社の認知度を高め、新規顧客を開拓できるところは、特に何もしなくても集客できているところよりも、事業としての健全性は高いとされます。
②関係を構築しやすい。
紹介された方は紹介してくれた方との信頼関係で来られているので、ある意味、当方に対する信頼を紹介者の方が担保してくれている形になります。
そのため、まったくのご新規の方よりも当方に対する信頼度、親和度が初対面の時点で高いので、今後の関係を構築しやすいという利点があります。
③良い紹介の連鎖が起こりうる。
紹介された方が満足な結果を得ることができると、紹介してくれた方の満足と当方への信頼向上につながり、また他の方を紹介してくれやすくなります。
さらには紹介された方が別の方を紹介してくれることもあり、紹介の輪が広がります。
一方でデメリットを考えてみましょう。
④ミスマッチも起こりやすい。
これは結構重要なんですが、紹介してくださった方が当方の事をあまり詳しく説明してくれてなかったり、紹介された方が「〇〇さんの紹介だから」と安易に申し込んでくださったときに起こりがちですね。
紹介された方の要望と当方が提供する商品・サービスにずれが生じて、満足のいく結果を得られない場合があります。
たとえば当院では「本当に良くなるには時間と回数がかかります。」と説明して施術を受けてもらっています。
そこで最初の1~2回で良くなった人がおられると「あそこに行ったら1回で良くなった!」とどなたかを紹介してくださるケースは良くあるんですね。
そうすると紹介された方は「あそこに行けば1回で良くなる!」と思って、どういう人がどういう考えのもとでやっているかを調べずに申込される場合があります。そうするとうちの提供するサービスと顧客の望むサービスにミスマッチが生じる場合があります。
全くのご新規の方はある程度ホームページなどで情報を収集したうえで、自分の要望が当方が提供するサービスに合致するかを見極めてから申し込みをされるので、この点は意外とスムーズだったりします。
⑤悪い紹介の連鎖が生じる恐れもある。
紹介された方が満足な結果を得られない場合、紹介された方が来られなくなるだけでなく、紹介してくださった方の面目がつぶれることになり、その方からの信頼も低下する場合があります。場合によっては紹介してくださった方の離脱につながる場合もあります。また紹介してくださった方と紹介された方のコミュニティでの評価が下がる場合もあります。
⑥顧客層が固定される。
仮に新規顧客の100%が紹介だとします。一見理想の状態と思うかもしれませんが、新規顧客がすべて今いる顧客の家族、友達、仲間で形成されると、顧客の特性が偏ったり、そのコミュニティに属しない優良顧客の獲得が望めません。
これは小さな集落で濃い血縁で集まるみたいなもので、あまり健全な状態ではないんですね。また何らかの理由で紹介が途絶えると新規顧客獲得のルートがなくなります。
こういった点を踏まえてとるべく施策のアイディアを上げてみました。
A.新規顧客獲得ルートは複数用意する。
新規顧客を紹介のみに頼っているのは利点とともに弊害やリスクもあるので、その他の集客ルートも確保する。
B.紹介してくださる方への導線の整理
紹介してくださる方がよりスムーズに紹介してくださるよう、紹介のためのツールを用意する(紹介カードなど)
さらには紹介後のお礼や経過報告などをシステム化する。
C.紹介された人が定着するための導線の整理
紹介された人に当方のコンセプトを理解してもらってミスマッチを事前に回避すると同時に、顧客教育を行う。
例えば、紹介ツール(用意することで紹介しやすくなる)→受け取った方をHPの特定ページに誘導もしくは問い合わせに対して返信テンプレートを作って案内を送る→コンセプト等を理解してもらう→そのうえで予約してもらう。
D.紹介ネットワークの活用
紹介の方は結構紹介してくれた方もしくは紹介された方がどうされているかに敏感です。
日本人を動かすには「みなさんそうされています。」というセリフに弱いそうですが、特に紹介・被紹介のネットワークでは周りがどうされているかに従われる方が多い印象です。
そこを踏まえて、リピートや顧客教育に役立てると有効です。
今回は結構長くなりましたが何かの参考になれば幸いです。
次回は各種SNSでの発信の連携について話してみたいと思います。