児童文学の醍醐味のひとつが、読み聞かせです。本を読んでもらっているのを、じっと聞くだけでなく、読み手と交流があるのがベストです。
以前、現代文の重要性についての記事を書きましたが、国語の指導をしていて感じるのは、『なぜ、どうして』がなさすぎるということです。これは、国語以外の科目でも言えますが、物事の因果関係が掴めないため、ただただ暗記になってしまっているのです。用語やパターン、テクニックだけを覚えて、とりあえず目の前の問題だけ解ける、というもの。理解すべきは因果関係であり、解きかたを分かるだけでは理解とは言えません。
実は、幼少期に『なぜ、どうして』を親子間で話すことが、とても重要なのです。それも、問われた大人は答えを言ってはいけません。それが、常識的ではない、子どものぶっ飛んだ説かもしれなくても、自ら考え、自ら答えを導き出すのが重要なのです。その習慣を身につけるための方法の一つが、読み聞かせです。
テクノロジーが、どんどん進化するのは、喜ばしいことだと思います。私自身、スマホが手放せないですし、動画を見たりするのも大好きです。
でも、本の朗読をスマホやタブレットに任せきりにするのではなく、子どもたちと、もっとたくさん、会話をしてほしいと願います。