一般社団法人 全国個人事業主支援協会

COLUMN コラム

  • 「強い個人事業主」をもっと増やしたい

先日、若くして成功されたとある経営者の取材で

「設立当初をふりかえって、考え方が変わった点はありますか?」

と質問したところ

「若い頃は報酬を支払う側として ”金を払ってやってるんだからもっと仕事しろよ”

という考え方があったように思います。今はそういう考え方も変わって

”両者にとってのベスト” を考えるようになりました」と回答されました。

素晴らしい回答だと思いました。

 

私も個人事業主として日々本当にたくさんの企業の方々と

お仕事をご一緒させていただいていますが

いまだに時々出現します。

「金を払ってやっている」「仕事をくれてやろう」

という高圧的な姿勢で依頼される取引先の担当者さん。

原稿執筆の依頼においても

原稿料その他がこちらが設定する価格に満たない場合

その旨を伝えると

「無い袖は振れない」からはじまる嫌味を散々言われることがあります。

昭和の香りがしますよね(笑)。

 

取引は「お買い物」であり「投資」のようなものです。

欲しい物があれば提示金額を正当に支払う。

予算が足りなければ買うことはできません。

人間世界のルールですよね。

 

しかし個人事業主を相手にした取引では

「仕事をくれてやるのに提示した金額でやらないのであれば結構」

と理不尽な態度で値踏みをしてくる企業がまれに登場します。

取引の現場で我々個人事業主は売り主なので

「お金が払えないならお帰り願います」と言ってしかるべき場面なのですが……。

 

価格が見合わない効率の悪い仕事を入れるのではなく

モチベーションが上がる効率の良い仕事を入れたいものです。

そのために日ごろから「仕事の断捨離」をして

割りに合わないモチベーションの下がる仕事を極力引き受けない。

一時的に損失が出るかもしれませんが必ず巻き返せます。

 

私の本業はライター・編集者です。

インタビュー対象は素敵な人々ばかりで

記事を書かせていただけるのは非常に光栄です。

クリエイティブでイノベイティブでワクワクします。

だからひとつひとつの記事に心を込めたいのです。

 

理不尽な取引のために座席を空けておくのではなく

素敵なお仕事が現れたときに座っていただく場所を確保しておきたい。

お互いにとって、そしてその先にいる人々にとって

「三方Win」でなければ面白くありませんからね。

 

あともうひとつ。

これまで50以上の企業とやりとりをしてきましたが

正当な価格を支払わない企業や値踏みをしてくる企業は

必ず衰退していきます。

倒産した会社もあります。

 

なぜなら「お金をまともに支払わない事情がある」わけで

衰弱し始めている兆しなのかもしれません。

仮に潤沢な資金があるのにそういうことをしているのであれば

取引先(個人事業主)から搾取して稼いでいる企業です。

いずれにしても

取引をして幸せな結果に繋がりそうにないですよね。

 

私は個人事業主が安く見積もられることに我慢ができません。

日本にもっと「強い個人事業主」が増えてほしい。

そんなことを考えた7月でした。

ではまた来月!

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