一般社団法人 全国個人事業主支援協会

COLUMN コラム

  • 第四回 門外漢人事の連れてくる即戦力①

前回に引き続き下流SESの現場で日々デスマーチに苦しんでいた時の話。

終電ですら帰れない状況が続き時間的、物理的に限界を迎えてようやくてメンバーの増員が行われる運びとなった。

 

その現場では外部からくる人間の面接を営業と現場の管理者で行っており

「東大卒で公務員二種試験持ちで業務経歴書の経験も豊富なベテランの30代男性」

というプロフィールから優秀な人間であろうことが感じられる人間の参入が決まり、現場でも待望の即戦力に期待が高まっていた。

 

が、しかし現実に来た人材は全くの期待はずれであった。

東大卒も公務員試験の話も嘘ではないらしいのだがJavascriptはおろかHTMLすら理解できていない。

業務経歴書に記載された経歴は主にテスターや書類整理の雑務のみを行っていたものも開発チームだからという理由で

それらしく記載していたらしい。

 

結局参入初日に地雷だということが知れ渡り二日目、三日目までは書類などのコピー等、雑用を頼んでいたものの

四日目ともなると誰も相手をしなくなり、五日目に歴代最速の退所となった。

技術的な話以前に普通に会話していても何か違和感を感じる程度にはコミュニケーション能力に疑問があり

端的に言えば会話のキャッチボールが上手くできないなんとも言えない感じはあったのだが一体面接担当者は彼と何を話して採用したのか。

 

その一件からその現場では最低でも参入するチームの人間が誰か一人面接に立ち会い事前に話を行う取り決めが定められたのだが

末端の人飼い企業では履歴書の内容をしか見ていない(面接する意味がまるでない)というのがありありと判る一件だった。

 

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山﨑 大介

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