足関節捻挫はスポーツ外傷・障害全体の12~20%を占めており、その発生率は練習時0.76~1.06件/1000 player-hours、試合時1.89~3.19件/1000 player-hoursである。また、その他のスポーツ外傷・障害の発生率は膝内障:練習時0.25~0.40件/1000 player-hours、試合時0.66~2.61件/1000 player-hours、打撲:練習時0.10~0.15件/1000 player-hours、試合時0.34~1.42件/1000 player-hours、筋腱損傷:練習時0.18~1.11件/1000 player-hours、試合時0.10~1.54件/1000 player-hoursであり、足関節捻挫の発生率はその他のスポーツ外傷・障害と比較して非常に高い発生率を示している。そして、足関節捻挫は大きく内返し捻挫と外返し捻挫の2種類に分けられる。発生率は内返し捻挫70~77%、外返し捻挫5~14%と報告によってばらつきがあるものの内返し捻挫が圧倒的に多い。また、女性よりも男性の方が発生率は高い。さらに,スポーツ別に足関節捻挫の発生率をみると、足関節外傷のうち足関節捻挫の発生率はサッカー:60~70%、バレーボールでは40%との報告がある。一方アイスホッケーにおいては足関節捻挫の発生率は他のスポーツと比較し低く,内返し捻挫と比較して外返し捻挫の発生率が高かったという報告がある。