一般社団法人 全国個人事業主支援協会

COLUMN コラム

  • エンジニアの都合を分かってない!と嘆くエンジニアは、本当はその都合を理解して欲しいとは思っていない。

「システムの都合を理解せずに話を進めてくる営業が嫌だ」

エンジニアあるあるのセリフです。

 

それに対して「じゃあ、どうしたいの?」と突っ込むエンジニアはあまりいません。

 

当時同じチームでSEだった自分が、

その人に興味本位で一度聞いてみたことがあります。

 

 

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自分 「どうしたいの?」
その人「こっちの都合を理解した上で話しをして欲しい」
自分 「理解って具体的に言うと?」
その人「ウチらが出した工数なりスケジュールについての理解をして欲しい」
自分 「それって、あなたの出したスケジュールを無条件で飲めって言うこと?」
その人「そんなこと言ってないよ」
自分 「じゃあ何を望むの?」
その人「こっちの都合を一切聞かずに、一方的にゴリ押してくるのを辞めて欲しい」
自分 「その意見は、営業からすると、エンジニア側の都合を飲め!ってエンジニアにゴリ押されたと感じると思うけど」
その人「そんな極端なことは言っていない。」
自分 「じゃあ何を望むの?」
その人「こっちの都合も理解して欲しい」
自分 「理解ってどういう事?」
その人「設計や実装の都合があってこういう工数・スケジュールになってるんだ という事を理解して欲しい」
自分 「理解とは?」
その人「分岐処理なり、DBのテーブル構成なり、サーバの構成なり・・・・」
自分 「プログラム知らない人が理解するの無理でしょ。むしろ、営業「理解しました!」なんて言われたら「嘘つけ」ってあなたは思うのでは?」
その人「完全にこっちの都合を理解してくれなくてもいいから、多少でもいいからこっち側の都合に合わせて欲しい」
自分 「じゃあ、合わせて欲しい っていうあなたの要求を、営業の人でもが理解できる文脈で教えて欲しい」
その人「それは、、、えーと、、、まあ、、その、、、、、」
自分 「例えば何? 営業の希望とあなたの希望に10日間のずれがあった場合は、無条件で半分の5日間のスケジュールにして欲しい とかですか?」
その人「そんな極端で、簡単な話じゃない」
自分 「営業の人はそれくらいの文脈じゃないと理解できないと思うよ。だってプログラム知らないんだもん」
その人「だから、もっとプログラムを理解して欲しい」
自分 「さっきの話に戻るよね? 営業の人が理解したって言っても、「嘘つけ」って思うんでしょ?」
その人「そんな事無い」
自分 「じゃあ、あなた的に、営業さんがどうなったら、理解してくれてるって思うの?」
その人「それは・・・・」
自分 「あなたの要求した工数とスケジュールを完全に飲んでくれたときだけでしょ?」
その人「そんな事無い」
自分 「じゃあ、あなた的に、営業さんがどうなったら、理解してくれてるって思うの?」
その人「それは・・・・」
以下ループ)
自分 「その説明が営業さん的に理解できる内容でない限り、永遠に営業さんと喧嘩し続けちゃいますよ」

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「、、、じゃあ、河内さんあなただったらどうするの?」と、

この記事を見て思った方々へ喧嘩を売りたいわけでは勿論無く、

こういう会話をエンジニア同士でする事自体が大事だと言いたいのが、

この記事で僕が言いたい事です。

 

立場が違う者同士で、譲れない会話をしても、結局相手の都合を理解できず、平行線。

それならば、立場が同じ者同士で、相対する相手側の立場に立った視点で議論をする。

それが、この平行線の状況を打破する1つの策だと個人的に思います。

 

「営業の立場を理解できないエンジニア同士が、営業の視点に立てるわけない」と思った方へ。

>自分「じゃあ、あなた的に、営業さんがどうなったら、理解してくれてるって思うの?」
↑このカウンターパンチをもし エンジニアの人から言われたら、

「おおっ・・・???」という、不思議な違和感を感じると思います。

 

同じことを営業の人から言われたら、「うるせー」の一言でしょうけど、

それがもしエンジニアから言われたら、「うるせー」とはならず、

一瞬でも立ち止まって考えてみようとなるかもしれません。

 

 

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河内 真吾

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