一般社団法人 全国個人事業主支援協会

COLUMN コラム

  • 【ぼっち整体院は大変です】Vol.43 夏のぎっくり腰の原因は

急遽ですが、ぎっくり腰の記事を書こうと思い立ち、ペンを執りました。まあキーボード叩いてますけど…

先々週(8月7日の週)から一気にぎっくり腰の問い合わせが増えております。

ぎっくり腰というと春先や秋口など、季節の変わり目に良く起こるのですが、実際お盆辺り、夏の盛りにも結構起こります。

ぎっくり腰は起こるべくして起こる。

皆さん、ぎっくり腰は不慮の事故だと思われています。

物を持ち上げようとしたらグキッといった…

振り向いた途端にグキッといった…

ああ、“あんなこと”しなければ良かった…

実は“あんなこと”したからぎっくり腰が起こったわけではありません。

“あんなこと”はピストルの引き金を引くのと同じですね。引き金を引いても、弾が詰められてなかったら空撃ちしますし、安全装置を外してないと引き金引けませんし、ハンマーを起こさないと引き金引いても空振りします。

弾を詰めて、安全装置を外して、ハンマーを起こして…さあ、あとは引き金を引いたらいつでも撃てますよ!

という状態に腰がなっているから、ふとした“あんなこと”をやった時にぎっくり腰になってしまいます。

ぎっくり腰の起因となるのは「冷え」と「水分」

ぎっくり腰が起こる要因っていろいろあります。

運動不足による筋力低下だったり、同一作業の反復による筋肉疲労だったり、姿勢による関節への負担だったり…

でもそれなら年がら年中、ぎっくり腰が起こるはずなのに、実際はぎっくり腰って先に述べた時期に集中して起こりやすいんですよね。

特に盛夏に起こるぎっくり腰のキーポイントは「冷え」と「水分」です。

夏こそ「冷え」る。

「冷え」はぎっくり腰の一番の原因です。特にお腹が冷えると腰を支える筋肉が緊張するので、その状態で不意な動きをすると普段は問題ない動きでもそれで腰を傷めます。

意外ですが真冬にぎっくり腰はほとんど起こらないですね。寒いと自然と防寒対策をするので実はあまり冷えることはありません。

一方で夏は暑いので身体を冷やす必要があります。人間は汗をかいて、その汗が蒸発(気化)する時に熱を奪う作用を利用して体温調整するのですが、そこにエアコンの風が当たると冷えすぎてしまう場合があるんですね。

さらに冷たい食べ物や飲み物でも身体の熱を冷ましてくれますが、冷蔵だと5度、冷凍だと‐10度、自然にはないほど冷やされているので、冷たい飲料やアイスクリームなどの摂りすぎで身体の内側から冷える場合もあります。

〇汗をかいたらすぐ拭く。汗を吸った服はこまめに着替える。
〇汗をかいた状態で強いエアコンの風に当たりすぎない。
〇サーキュレーター等を使って冷たい風が直接身体に当たらないようにする(特に夜間)。
〇何かを羽織るか、布団をちゃんと被るなどして冷風が直接当たるのを避ける。
〇冷たいものを摂りすぎたときは最後に温かいものも摂るようにする。
〇夏でも湯船につかる。

冷え予防にはこれらの対策が有効ですね。

水分は摂りすぎても足りなくても良くない

真夏は熱中症予防のためにこまめに水分を摂りましょう。

暑い外にいるときは冷たい飲み物をたくさん摂っても、さほど問題はありません。身体の熱を摂ってくれますし、水分は汗や吐く息でどんどん奪われるからしっかりと補う必要があります。

しかしエアコンの効いた室内で冷たい飲み物をたくさん摂ったり、冷たい飲み物をたくさん摂った後にエアコンの効いた室内で過ごすと、身体を冷やしたり、水分の摂りすぎになってしまう場合があります。

水分は摂りすぎても少なすぎても身体に負担になります。特に負担が掛かるのが血液から水分と老廃物を漉し取って尿を作る「腎臓」が疲労するんですね。腎臓が疲労するとそのすぐそばにある腰の筋肉の働きが低下します。また腎臓と関連のある大腰筋という腰の筋肉が弱化するので、それもぎっくり腰の原因になります。

〇大量に汗を掻く時はしっかりと水分を摂る。
〇屋外などで暑いところではしっかり冷えた飲料を摂る。
〇エアコンが効いたところでは冷たい飲料を大量に摂りすぎない。
〇室内や車内では目安として30分に一度、コップ1杯の水を飲みましょう。
〇ミネラル(塩分)も適度に摂る。

夏の水分補給には経口補水液やスポーツドリンクもいいですけど、スイカがおすすめです。

糖分、ミネラル、ビタミンが適度に補給されますし、不足しがちな食物繊維も水溶性、不溶性両方バランス良く含んでいます。シトルリンというアミノ酸は手足のむくみを改善してくれますし、カリウムは高血圧予防や骨粗しょう症予防にも効果があります。

ぎっくり腰になった時にやってはいけない事。

もしぎっくり腰になった時にやってはいけないことが二つあります。

ひとつはストレッチです。うまくやればストレッチで良くなることもあるのですが、無理に伸ばしてトドメを刺して動けなくなる人が多いからです。

そしてもう一つが“放っておいて良くなるのを待つです。たいがいのぎっくり腰は安静にしておくと一週間くらいで痛みが収まってくるものですが、2~3週間経っても一向に良くならない事もあります。また痛みは収まっても腰の問題はそのまま残っていて、気づかない間にさらに腰の状態が悪化する場合があるからです。

直後は安静にするべきですが、ある程度動けるようなら早めに施術を受けに来てくださいね。

 

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京都府京都市出身。 立命館大学卒業後、エンジニアリングメーカーの営業職に9年間従事。 その後、横浜市関内のメディカルカイロプラクティックカレッジ横浜に入学。 卒業後、アルバイトで臨床経験を蓄積し、2015年10月に横浜市都筑区にて整体院『ヒーリングオフィスあすとらむ』を開業。

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