「輪島功一」という人物をご存知でしょうか。
ボクシングの元世界チャンピオンです。
私は現在40代の中頃ですが、我々世代だと
「バラエティ番組に出ている、団子屋のおっちゃん」
というイメージを持っている方が多いかもしれません。
ボクサーとしての現役時代のご活躍について、
直接見ることはありませんでした。
ですが、数々の逸話を聞くと、非常に学ぶべきことが
多い人物だと思っています。
そんな「輪島功一」氏の話の中で、自分が好きな話があります。
それは、「ちょっとの差の積み重ね」という話です。
輪島氏は、ボクサーとしては、遅咲きのデビューでした。
10代から始めるのが普通のボクシング界の中で、
20代からのスタートでした。
当初は誰からも期待されていない。
そんな中で、どのようにして世界チャンピオンまで上り詰めたのか。
その1つとして、輪島氏は「練習態度」を挙げられています。
「例えばダッシュ。他の人達はゴールライン手前の
2,3歩のところで力を抜いて流す。」
「だが俺は、ゴールラインまで、全力で走り抜けた」
「歩数にして2,3歩。ちょっとの差。
だが、この『ちょっとの差』の積み重ねが、後で大きな差となるんだ」
生徒を指導して10年以上になりますが、
「特別なこと」
をすることで、生徒が成長することはない、
ということをつくづく思います。
塾にお見えになる方の中には
「何か特別なことを教えてもらえるのではないか」
という期待を込めてお越しになる方もいます。
ですが、少なくとも自分にはそうした
「特別なこと」
を指導する能力はありません。
ただ、日々の勉強の中で、見過ごされそうな
「ちょっとした部分」
を大事にする視点はあるかな、と思っています。
勉強に限らず、人間が成長するには、
「特別なこと」をやるというよりも、
「ちょっとしたこと」を愚直に積み重ねていく。
それが大事なのだと思っています。