一般社団法人 全国個人事業主支援協会

COLUMN コラム

インボイスは登録が完了した後も、年度末に「消費税の確定申告」をしなくてはいけません。

1. 消費税申告について知る

インボイス登録を行い課税事業者になった事業者は、年度末(3/31まで)に「消費税申告」(消費税の確定申告)を行わなければいけません。
免税事業者のときに行っていた確定申告は、所得税を納税するための手続きです。課税事業者として消費税を納税するには、改めて消費税申告が必要になります!
所得税の確定申告と消費税の確定申告、提出期限は異なりますが、両方を同じタイミングで申告しておけば、申告忘れも防げます。
・所得税の確定申告、提出期限:2024年3月15日
・消費税の確定申告、提出期限:2024年3月31日

2. 消費税申告には種類がある

消費税申告は、2023年の消費税を計算し、2024年の3月31日までに行わなければいけません。
ただし、インボイス登録を行い、10月1日から課税事業者になった方は、課税期間が10月1日〜12月31日です。
2023年1月から9月までの売上は、非課税として計算するので注意が必要です!

消費税の計算方法は3種類あり、どれかを選択し申告します。
※簡易課税、2割特例は一定の条件を満たした方のみ選択できます。

消費税の計算方法

・一般課税方式:
この方式では、売上から仕入れ額を差し引いた「課税売上高」に対して、税率をかけて消費税を計算します。
計算式:消費税 = 課税売上高 × 税率
例えば、課税売上高が100万円で税率が10%の場合、消費税は100,000円になります。

・簡易課税方式:
簡易課税方式は、売上から経費を差し引いた「課税所得」に対して、一定の率をかけて消費税を計算します。
計算式:消費税 = 課税所得 × 簡易課税率
※この方式は、特定の条件を満たす小規模事業者が利用できます。

・2割特例方式:
この方式は、特定の業種や条件を満たす場合に適用されるもので、売上全体に対して2割の特例を認める方法です。
計算式:消費税 = 課税売上高 × 2割
特例を適用するには、所定の要件を満たす必要があります。

これらの計算方法は、事業者の規模や業種、所得の状況によって選択できるものであり、適切な方法を選ぶことが重要です。

3. 消費税の計算を忘れずに

「とりあえずインボイス登録をしておけば安心」ではなく、3月31日までの消費税申告を行わなければ、きちんと納税されずペナルティも課されます。
消費税の計算方法は事業者にとって財務上の重要な要素であり、正確に計算して申告することが税務上のトラブルを避けるために不可欠です。

The following two tabs change content below.

この記事をシェアする

  • Twitterでシェア
  • Facebookでシェア
  • LINEでシェア