一般社団法人 全国個人事業主支援協会

COLUMN コラム

  • エンジニアがお客さんと話すときに大事なこと

ITエンジニアに限らずですが、何かの専門職についている方々は必ず、技術や自分の制作物についてお客さんに説明する場面があると思います。
あなたは、この説明が得意ですか?
「一生懸命説明して、ふとお客さんの顔を見ると、よく分かっていなさそうな顔をしていた」という経験をした方は多いのではないでしょうか。
今回はそんな方々に向けて、エンジニアが専門的な説明をするときに必ず意識すべきことを1つお伝えします。

「専門用語の使用を避ける」の重要性

結論「専門用語の使用を避ける」ことを徹底して意識すれば、お客さんへの説明は段違いに伝わりやすくなります。
「そんな基礎的なこと、自分はもうできている」という方、本当にできていますか?
普段当たり前のように使用し、つい無意識で使っている言葉が、相手にとっては聞きなれない言葉というのはよくあることです。
(自分も「今の言い方は相手にとって分かりにくい言葉だったな…」と反省することはよくあります)

例えば、「API」という言葉はエンジニアにとっては日常的ですが、多くの顧客にとっては聞きなれない言葉です。この場合、「API」を「アプリケーションと他のシステムやサービスとをつなぐ方法」と説明する方が、顧客にとって理解しやすいでしょう。
またさらに分かりやすく伝えたい場合は、相手のよく知っている内容で例えるのが有効です。例えば商品の配送システムを担当しているお客さんには「店舗で商品が購入された時、購入情報を在庫管理システムに連携するための方法」と具体例を添えてあげると、お客さんの頭の中で利用シーンが浮かんで理解しやすくなります。

また専門用語を避けることで、お互いの認識齟齬を避けることができます。
例えば社内で「在宅ワークが増えて社内の繋がりが減っているので、コミュニケーションを活性化するツールを導入します」と施策を立てたとしましょう。
この場合”コミュニケーションツール”は「Zoomのようなビデオツールなのか?」「Slackのようなチャットツールなのか?」「仮にビデオツールの場合、業務で活用するのか、それとも在宅飲み会なども積極的に推進するのか?」など、様々な解釈ができてしまいます。
こういったことを防ぐためには、専門用語や解釈のズレがおきそうな言葉はなるべく避けるべきです。

お客さんの視点に合わせた説明を

このように、専門用語を避けることは、お客さんとのコミュニケーションを円滑にし、誤解を防ぐために不可欠です。エンジニアは、お客さんが自身の業界やプロジェクトに関する知識がないことを理解し、言葉選びを慎重に行う必要があります。
常にこれを実践することは想像以上に難しいです。ですが「お客さんの視点に立って、相手が分かりやすい説明を行う」ことを徹底することで、相手はより一層深い信頼をよせ、スムーズなプロジェクト推進を実現できると思います。

この記事をシェアする

  • Twitterでシェア
  • Facebookでシェア
  • LINEでシェア