一般社団法人 全国個人事業主支援協会

COLUMN コラム

森林土壌は、小さな隙間を多く有しており、スポンジに例えられます。

我が国の山地は一般に急勾配ですが、森林に降った雨は、いったん隙間に蓄えられ、ゆっくり時間をかけて川へ送りだされます。

すなわち、森林には森林がない場合に比べ、山地斜面に降った雨が河川に流出するまでの時間を遅らせる作用があり、例えば、晴天が続いても渓流の水がすぐに枯れることがないのは、こうした森林土壌の機能が貢献しているものと考えられます。

このように、降った雨が、森林があることによって、一気に海へ流れ下ることなく、時間をかけて川へ送り出されることにより、安定的に河川流量が得られることから、このような森林の働きは、水資源の貯留機能と呼ばれています。

なお、森林自身も生きていく上で土壌中の水分を必要としますから、雨の降らない日が長く続くと、地域や年降水量によるものの、森林がある場合とない場合とでは、ある場合の方が森林の樹冠部における蒸発散作用により、河川流量が減少する場合もあります。

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松 伸之

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