人の体は常に生まれ変わる〜後編
でも、ほとんどの人は
数年後まったくの別人に変身してしまった、
なんて話はあまり聞いたことありませんよね?
また、病気に関しても同様です。
なぜ、
がん歴3年とか
アトピーを発症歴5年とか、
糖尿病歴10年とか、
長年続く病気があるのでしょう?
なぜ、
慢性的な腰痛や肩こり、
カラダの不調は1年のうちに
なくならないのでしょう?
なぜ、
太っている人は
太ったままなのでしょうか?
それは、
世界の循環の中で、変化し続けているのにも関わらず、
あなたがあなたで在り続ける原因があるからです。
それは、
あなたがあなたで在ることを維持する、
物質や情報のつながり、「関係性」です。
もっと細かく話すと、
体の場合、
体を構成する各細胞が分裂する際には
基本的に同じものとして分裂します。
古い細胞が新しく生まれてくる細胞に
これまでの記憶を伝えているのです。
そのため、同じ数か月後・数年後でも
同じ形をした人間ができあがるのです。
では、まったく変わらないのか、といえばそうではありません。
細胞はある一定以上の大きなエネルギー(ストレス)をかけることで変化が起きます。
たとえばあなたがケガをしたときに
その傷あとって大きなケガであるほど消えないですよね。
それはケガにより
ケガした部分の細胞が大きなエネルギーを受けたことにより
変異したため、
ケガした後はその状態のまま細胞が分裂していくからです。
もちろん、生物には「老化」という現象もあります。
細胞分裂の数が決まっているので
わずかですが細胞も変化していきます。
と言っても、
そんなに顕著に変わるわけではありませんので
数年経っても、大きな変化はありません。
心・精神の場合は
構造が違いますが同様です。
基本的に心・精神のもとになっているのは
脳細胞・神経細胞です。
これらは細胞分裂は行いません。
(正確には1998年にエリクソンというアメリカの研究者が
海馬の神経細胞などに分裂能力があることを発見しましたが
ごくわずかな部分です)
脳の記憶は、
脳全体では千数百億個ものニューロン(神経細胞)があり、
それぞれ平均数万個のシナプス(細胞同士のつながり)を持っています。
そして脳全体の神経細胞から出ているシナプスをすべて繋げると、
100万kmもの長さになるのです。
この複雑で巨大な神経細胞のネットワークを電気信号が駆け巡り、
高度な機能が生まれています。
この電気の流れる回路が、「記憶」になっています。
ただし、
同じ記憶は同じニューロンやシナプスを使うため、
新しい知識を得ない限り
回路の状態はそのまま変わりません。
ニューロンやシナプスの「関係性」は維持されたままになるのです。
では、そうするとこの「関係性」が
ずっと同じままなら、
体の変化や心・精神の変化は起きると思いますか?
体の場合、
細胞は常に生まれ変わっていますが
細胞が生まれ変わるのは当然エネルギー・栄養が必要です。
その栄養はあなたの食べたものから作られます。
同じものを同じ分だけ食べていれば
同じ循環が繰り返されるわけですから
体の変化は起きるわけありませんよね。
心・精神の場合も
新たな情報を仕入れない限り、
変化は起こるわけがありません。
まとめです。
あなたの体は、常に生まれ変わっています。
食べ物や飲み物、
呼吸、皮膚からの吸収した物質で
あなたの体は常に作り変えられています。
また、心・精神も同様です。
過去の記憶、日々入ってくる
外部からの情報により
あなたの心・精神も作られています。
その外部から入ってくるものを
変えない限り、
あなたは、ずっと今のあなたを
保ち続けるのです。
だからこそ、
別の食べ物や飲み物
新たな情報
を仕入れることが重要になるのです。