一般社団法人 全国個人事業主支援協会

COLUMN コラム

【月】

「月齢」ってご存知ですか?

簡単に言えば月の満ち欠けのことです。

バイオリズム、という言葉があります。

これは、時期によって体の調子が良かったり悪かったりとリズムを持っていることです。で、これが月の満ち欠けによって、バイオリズムが左右される、とも言われます。

有名な例だと、満月に狼男が現れたり、犯罪が増加する、と言うことを聞いた事はありませんか?

この根拠は、月の引力によって潮の満ち引きが変わるように、人間の70%を占める血液や体液をも引っ張り、神経が活性化すると言われています。

この説は、アメリカの精神科医リーバーの研究で有名になった
「バイオタイド(体内潮汐)理論」
というものです。

リーバー医師は、事件・事故発生日の統計を取り、満月の日にいつもより多くの事件・事故が起きているということを突き止めました。

この研究は、『月の魔力』(東京書籍)という本にまとめられています。

また、スイスの研究チームによると、満月の夜は眠りの質が落ちる傾向にあり、睡眠時間は新月の夜に比べると平均20分短くなるといいます。

その秘密は、睡眠に大きく影響のある「メラトニン」という物質にあるそうです。

メラトニンの分泌量を調べた結果、満月が近づくにつれ、メラトニンの分泌量が減ることが分かりました。

メラトニンの分泌量が減ると、睡眠障害のほかにも
「なんとなく気分が落ち着かなくなる」
という症状も現れます。

満月の夜に精神が不安定になるのは、メラトニンが不足しているという説もあります。

他にも、身近な例だと、女性の生理を
「月経」
といいますよね?

女性の場合、生理によって体調がかなり左右されます。

女性の生理の周期は28日間と月の満ち欠けと同じになっています。

ちなみに、「新月」は月のバイオリズム的に「浄化」を意味しているそうです。

しかし、逆にこの「月のバイオリズム」が真っ向から存在しないという意見もあります。

世界的な正式なデータというのは、実は存在していないというのです。

上記のバイオタイド理論についても、その統計の取り方などに問題点があるとして、科学的見地からは疑問が投げかけられてもいます。

他にも、満月の夜に事件・事故が増える、ということも
「明るくて夜歩きしやすいから、犯罪に遭いやすい」
という説もあります。

さらに、カナダにあるラバル大学の心理学者の研究チームは、2005年~2008年まで精神病院で行った統計に基づき、
「満月と人の心理や身体の間には、全く因果関係がない」
という結果を発表しています。

こんな「月」ですが、
「歴史」
という観点で見ると
また面白いです。

日本では、太陽暦(グレゴリオ暦)という太陽の周期に基づいた暦(こよみ)を使用していますが、実はこれに変わったのはたかだか百数十年前から。

世界的に見ても16世紀から始まったものです。

それまでは、月の周期に基づいた「太陰暦」を使用している国がほとんどでした。

つまり、わたしたち人間の体はずっと昔から月の満ち欠けに応じて生活してきたわけです。

また、ラテン語で「月」を意味する「luna」(ルナ)の派生語に

「lunatic」(ルナティック)や
「lunacy」(ルナシー)

と言う言葉があります。

これらは、
「狂気」という意味を持っています。
(因みにバンドのLUNA SEAもここから付けられています)

こう考えてみると、月とバイオリズムの関係もあながち関係ない、無視するってのも難しいかもしれませんね。

ちなみに、この「月のバイオリズム」ですがこれを利用してダイエットが出来る、っていう話もあります。

「ムーンダイエット」
「月やせ」
というものがあり、月齢に合わせてそのときの行動を変えるだけで、やせる体になる、というものです。

このように、「月」には僕たち人間にとって何らかしら関係があるようです。

今夜の月もそんなことを想いながら、眺めて見るのも良いかもしれませんね。

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篠原 勇人

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