一般社団法人 全国個人事業主支援協会

COLUMN コラム

  • 【ぼっち整体院は大変です】Vol.47 初冬の不調には入浴が一番!【後編】

前編に引き続いて入浴することで気を付けることを説明していきます。

〇半身浴と全身浴、どっちがいいの?

一般的に肩までお風呂に浸かることを全身浴といい、おへそのあたりまで下半身だけお湯に浸かることを半身浴といいます。どちらにもメリットデメリットがあるのでまずはそれを知りましょう。

全身浴のメリットは半身浴より温熱効果・水圧効果・浮力効果が効率よく働きます。なので慌ただしい日常生活で効率よく温まってリラックスしたいときは全身浴が向いていますね。

ただ、全身浴で身体全体に掛かる水圧は循環を促進してくれる一方で、結構体力を消耗しますし、人によっては心臓に負担がかかります。なので身体の弱い人や体調が弱っている時、心臓が弱い人、高血圧の人は注意が必要です。

さらには洗浄効果のところで説明しましたが、お湯に浸かることで身体の汚れがお湯に溶け出すわけですが、長く浸かることでセラミドという皮膚の保護成分まで流れ出してしまうので、全身浴は長くて15分くらいに留めておいた方が良いですね。

一方で半身浴はゆっくり時間をかけて入るのに向きます。下半身で温まった血液が全身を巡ることで時間をかけて負担なく身体全体が温まります。ただし、入る前にしっかりと浴室の保温・加湿・暖房をしてからでないと上半身の冷えで一向に身体が温まらない可能性があるので注意が必要です。正直、日本の冬には半身浴はあまり向かないかなあと私は思います。

個人的には乳頭から鎖骨の間くらいの間で浸かるのが全身浴(肩まで)ほど負担はなく、半身浴(へそまで)より温まるのでそうしています。

〇脱衣室と浴室は温めてから入りましょう。

冬場にお風呂に入る時は最低限お風呂のお湯を張る時点から、できれば入浴の30分くらい前から脱衣室と浴室は電気ファンヒーターや浴室暖房などを使って十分に加温しておいてください。

「うち、旧家だから浴室暖房なんてない!」って方は蓋をせずにお風呂を焚いたり、少し熱めのお風呂を湯船に張ると浴室内が温まります。シャワーのお湯を浴室の空間もしくは壁に向かって撒くだけでも加温効果があります。

これは入浴前・入浴時に急な温度差による心臓発作や脳卒中を防ぐヒートショック対策としてだけでなく、入浴後の健康管理にとても大切なんです。

お風呂が温かくても浴室の空気が寒かったり、乾燥しているとその温熱効果は下がります。また半身浴だと上半身の冷えで効果が一向に出ないか、冬だと逆に身体を冷やしかねないのです。

〇お湯の温度はどれくらいがいいの?

あまり熱いお風呂は身体に負担になりますし、リラックスどころか交感神経を興奮させてその後の睡眠の質を下げてしまいます。

特に42℃以上のお風呂はダメです。肌のバリア機能を侵害したり、体内でヒスタミンという物質を産生させてかゆみの原因になります。

一般的には39~40℃のお湯に10~15分入るのが良いとされています。

ただしそれは入浴時のお湯の温度なので、お湯が冷めることを見越して給湯温度は設定してくださいね。

〇湯冷めに注意

お風呂上り、身体が火照っている状態で脱衣室やリビングを裸や薄着で歩いていませんか?

火照った身体に外気の涼しさがとても気持ちいいですが、身体の深部が温まっているので自覚しないものの、身体の表面は急激に冷えるんですね。

特に濡れた身体で外気に晒されると、肌に残ったお湯が急激に冷え、蒸発するときに熱を奪って身体を冷やすんですね。これを気化熱といいます。

これらによって首や腰などの比較的浅層の筋肉が冷えて、夜中や翌朝のぎっくり腰や寝違いの原因になる場合があります。

なのでお風呂から上がったらすぐに身体は拭いて、早めに服を着込んでくださいね。

なかなか汗が引かない方は出来れば綿(コットン)製の長袖の肌着を着て汗を吸わせ、汗が落ち着いたころに一度着替えると良いです

入浴後にせっかく温まった身体を無意識に冷やさないことが大切なんですね。

〇肌の保湿も忘れずに。ロングヘアーの人は早めに乾かしましょう。

お風呂上りは皮膚表面の油分(皮脂)が洗い流されているので乾燥しやすい状態です。入浴直後の段階では皮膚の角質がふやけて潤っているのですが、乾燥から皮膚を守る皮脂が少ないこともあり、そこからどんどん乾燥が進むんですね。

なのでお風呂上りは早めに身体を拭きましょう。清潔なタオルで擦るのではなく、肌に置いて水分を吸わせるように拭き取るのがポイントです。汗が落ち着いたらスキンケアを欠かさずに。

髪の毛も濡れたままだと傷みやすいので早めにタオルドライしましょう。こちらもゴシゴシ擦ると髪の毛が痛むので、すだれ状に髪を垂らして両側からタオルで挟み込むようにして水分を吸わせると良いです。

タオルドライだけでは髪の毛はまだ濡れたままなので、そのままだと髪が痛むだけでなく、首や肩に触れるとそこが冷えます。なのでドライヤーでしっかり乾かしてくださいね。タオルを下敷きに髪にドライヤーを当てると早く乾くのでやってみてください。

長くなりましたが、なにかしら生活で役立ててもらえると嬉しいです。

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京都府京都市出身。 立命館大学卒業後、エンジニアリングメーカーの営業職に9年間従事。 その後、横浜市関内のメディカルカイロプラクティックカレッジ横浜に入学。 卒業後、アルバイトで臨床経験を蓄積し、2015年10月に横浜市都筑区にて整体院『ヒーリングオフィスあすとらむ』を開業。

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