■住宅に関する補助
前述のように、どういった住宅に住むのがよいのかさまざまな選択肢がある中で、どんな補助制度があるのかも確認しておきましょう。なぜなら、制度の適用要件に合った住宅を選択するということであれば、ライフプランにも影響が出てくるからです。
補助制度は、対象となる人、対象となる住宅の種類、住まいの地域などによって適用範囲があり、また頻繫に制度が改正されます。購入やリフォームの時期などに合わせて確認が必要です。
〇国・自治体の補助・給付金
まず、確認しなければいけないのは、国や自治体による住宅関連の補助制度です。
・こどもエコすまい支援事業
対象となる住宅
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補助金額 |
・ZEHの基準を満たす住宅 ・Nearly ZEHの基準を満たす住宅 ・ZEH Readyの基準を満たす住宅 ・ZEH Orientedの基準を満たす住宅
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100万円/戸 |
・高い省エネ性能などを有する住宅 |
80万円/戸
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・省エネ基準に適合する住宅(※) | 60万円/戸 |
・地域型住宅グリーン化事業
住宅の種類 | 補助金額 | 要件 |
認定長期優良住宅 | 最大140万円 | 認定長期優良住宅であること |
ゼロエネルギー型住宅 | 最大150万円 | ZEH住宅であること(※) |
高度省エネ型住宅 | 最大90万円 | 認定低炭素住宅・性能向上計画認定住宅であること |
・LCCM住宅整備推進事業
住宅の種類 | 補助金額 | 要件 |
低炭素住宅 | 上限140万円/戸(※) | ・外皮性能がZEH基準省エネ性能がZEH基準
・太陽光発電を含むエネルギー消費量がZEH基準 ・LCCO2評価の結果が0以下 ・CASBEE B+ランク以上または長期優良住宅の認定 |
・ZEH支援事業
項目 | 内容 |
補助額 | ・ZEH:55万円/戸
・ZEH+:100万円 |
対象となる住宅 | ・ZEH
・Neary ZEH ・ZEH Oriented |
要件 | ・ZEHの定義を満たしていること
・SIIに登録されているZEHビルダー・プランナーが関与していること |
・DER等導入事業
設備 | 補助率 | 補助金額 |
蓄電池 | ・1/3以内 | ・3.7万円/kWh |
V2充放電設備 | ・設備:1/2以内
・工事:定額 |
・設備:75万円/台
・工事費:40万円/台 |
家庭用電池(エネファーム) | なし | ・4万円/台 |
HEMS | ・定額 | ・5万円/申請 |
また、フラット35S金利優遇制度、火災保険料・地震保険料の軽減などもあります。それぞれの詳細は、各管轄省庁のホームページなどで確認することができます。
<自治体の制度>
自治体の補助制度は、新築購入、リフォーム、耐震診断、省エネ改修、バリアフリー改修、太陽光発電設置、引っ越し、といったように各自治体によってさまざまなシチュエーションが対象となっています。また援助の方法も、補助金、融資、家賃補助、などさまざまです。
ただし、国の補助金制度と併用できない場合があります。国の補助金制度と、自治体の補助金制度で財源が異なる場合は併用可能ですが、自治体の補助金制度に国の財源が使われているような場合は併用できません。 どんな補助金・給付金制度が使えるか、併用可能かなどは検索サイトや各管轄省庁のホームページなどで確認してください。
<会社の補助制度>
企業によっては、社宅や寮に住める場合があります。福利厚生の意味合いがあるため、通常の家賃よりかなり安く設定してあります。企業によって入居要件はさまざまですが、要件を満たしているのであれば、できるだけ利用するのがおすすめです。
また、社宅や寮はなくとも家賃補助が受けられることがあります。社員等級・住んでいる地域・持ち家か賃貸かなどによって補助額が決められていることが多く、社内規定などで確認することができます。その他、独自の補助制度についても労働組合のHPなどで確認することができます。