プロジェクトマネジメント序論③ に続く
②プログラムマネジメント
プログラムとは、「プロジェクトの個別的なマネジメントでは得られないベネフィットを得るために、調和の取れた方法でマネジメントされるプロジェクト、サブプログラム、及びプログラム活動のグループである」と定義される。
また、プログラムマネジメントとは、「プログラム目標を達成するために、かつプログラム構成要素を個別にマネジメントすることによっては得られないベネフィットとコントロールを得るために、知識、スキル、原理原則をプログラムに適用すること」と定義される。
プログラム構成要素とは、プログラム内のプロジェクトおよびほかのプログラムのこと。
ベネフィットは、個々のプロジェクトの成果物を集約して得られる統合化された価値のこと。例えば「大気中へ排出される二酸化炭素の低減」という目標に貢献するいくつかの成果物からなる統合的な価値が「ベネフィット」という。
その例として自動車の開発が考えられる。「エコカーの開発」という目標が設定されたとき、「乗用車」や「トラック」というプログラム領域が設定され、その構成要素としていくつかの車種がプロジェクトとして開発されることが考えられる。車種ごとに最適化を図るのではなく、「乗用車」という範囲で全体最適を構成するような成果価値を創出する様にマネジメントする。