最近は『筋膜』という言葉をたくさん目にするようになりましたが、筋膜ってまだよく分からない部分も多いですよね。今回は筋膜についてお伝えしようと思います。
*筋膜はどこにあるの?
筋という字がついているので、筋肉の周りにあるのかと思ってる方も多いと思います。もちろん筋肉の繊維一本一本も覆っていますが、実は筋肉だけではなく、骨の周り、脳・腸などの臓器の周り、神経や血管やリンパ管の周り、皮膚の下、など体中のあらゆる部分に何層にもなって隙間なく存在して、全身の器官をネットワークのように結んでいる重要な組織なのです。
筋膜は丈夫なコラーゲンと、伸縮性のあるエラスチンという、タンパク質の繊維で編み上げられた、膜というよりはスポンジのような構造になっています。その網目状のスポンジの隙間は、間質液で満たされていて、コンドロイチン硫酸やヒアルロン酸が水分をしっかり取り込み、弾力性を保持しています。
少し前までは、体の中では何のために存在しているのか、あまり研究さえされていない、日陰の存在でした。最近になって筋膜の役割や機能が医学的にわかってきたので、注目を浴びています。
*筋膜の役割って何?
筋膜は身体中のあらゆる構成要素(骨・脳・内臓・筋肉・血管・神経・リンパ管など)を傷つけないように、表層部から深層部まで包み込みながら繋がって、その各構成要素の位置を保つ働きをしていますので、『第二の骨格』とも呼ばれ、身体にとってはすごく重要な存在です。
伸縮性に富んだ三次元的なボディスーツのように全身に張り巡らされています。つまり身体を動かした時に、筋膜がスムーズに伸び縮みすることで、筋肉や関節がしなやかに動いてくれるのです。逆に筋膜のしなやかさが失われてしまうと、身体を動かそうとしても筋膜が伸びないので引っ張られてしまい、うまく動かすのが難しくなる事に繋がってしまいます。
*筋膜の癒着ってどうしておこるの?
筋膜は水分が豊富で弾力性・柔軟性があり、筋膜同士はなめらかにすべって、縦横無尽に動いてくれています。ところが、現代の生活習慣・生活様式の変化で、身体を動かさなくなっています。筋膜は使いすぎても使わないままでも、筋膜同士が癒着する性質があります。身体の姿勢や使い方の癖、ストレスや、仕事や家事で長時間同じ姿勢や動作を続けるなどして、体の一部分だけに負荷がかかったり、打撲・捻挫などの怪我や手術等で動かす事を制限されてしまっていたり、関節の本来の可動域より狭い範囲でしか動かしていなくて、動かさない部分ができてしまったりすると、筋膜のサラサラだった水分がゼラチンのように固まってきてしまい、コラーゲンやエラスチンの動きが悪くなり、筋膜同士で萎縮や癒着がおこっていきます。伸縮性を失ってしまい、筋肉の柔軟性を損なう原因になります。また、打撲・捻挫などの怪我や手術等は筋膜にとっては、ものすごい衝撃となって、萎縮や癒着に繋がってしまいます。そして、筋膜というボディスーツに、癒着というシワがあちこちに出来て、シワができることで、ボディスーツはあちらこちらから引っ張られながら、何とかバランスを保っています。
筋膜はひと続きに繋がっているので、痛みのある部位とは関連がなさそうな部位にも影響が及び、痛みが出たり不調に繋がる原因になります。例えば、肩こりがひどいと思っていたら、昔の捻挫が原因だったなんてことになるわけです。
また筋膜の間を通っている血管・神経・リンパ管は癒着によって潰されてしまい、その流れが悪くなることによって、様々な臓器や組織に影響を及ぼしてしまいます。
*肩こりや腰痛などの痛みと筋膜の関係
筋膜同士や筋膜と筋肉、筋膜と他の組織を癒着したままにしておくと、そこにまた癒着が重なっていき、血管が潰され血行が悪くなり、神経や筋肉に運ばれる酸素や栄養素が減少し、リンパ液の循環が悪くなり、老廃物がたまって”しこり”になり、この”しこり”がこりや痛みや代謝が悪くなるなど、身体の不具合の元になってしまいます。多くの人が痛みをかばいながら動かすので、それを補う方法を筋膜は勝手に編み出します。かばいあって補い合ってを繰り返す中で、そのしわ寄せがきているところがまた痛み出します。もう負の連鎖でしかありません。そして慢性化していきます。
痛みと筋膜の関係上もう一つ理由があります。筋膜は感受性が強いのです。筋膜は筋肉の約6倍の感覚神経受容体を持つとも言われています。つまりは、痛みの多くは筋肉ではなく、筋膜で感じていることが多いのです。今までは筋肉の痛みだと思っていたものが、実は筋膜に問題があったのです。
痛みだけではなく、伸張・圧迫・振動など多くの感覚を筋膜で感じているようです。
*筋膜リリースってどうゆうこと?
縮んでかたくなって癒着してしまった筋膜の網目構造を、運動をしたりストレッチしたり、施術を受けたりして、元の弾力性・柔軟性のあるスポンジの状態に戻して滑りを良くし、身体が緩むことで、動かす時に感じてたツッパリ感が取れ、筋肉や関節をスムーズに動かせる事を目指します。また血液・神経・リンパ液の流れを良くして、体液循環の改善を目指します。正常な状態に戻す(リリースする)ことで、姿勢が改善されたり、内臓の働きが良くなったり、呼吸がしやすくなったりしていきます。
筋膜リリースは、刺激を与える時間や方向、加える力の強さや深さ、刺激の種類など、いろんな要素があります。マッサージやストレッチや器具を使ったものなど、新しい方法が毎年のようにマスコミを賑わせています。
*パワーマグネットの筋膜へのアプローチ
筋膜についてまとめますね。
〇身体は全身が筋膜という入れ物で中身を傷つけないように包まれている。
〇筋膜は姿勢と運動をコントロールし、神経系・循環器系の通路であるとともに、呼吸器系・消化器系などともつながりを持ち、新陳代謝の全プロセスで重要な役目を持っている。
〇その重要な筋膜が、怪我や緊張などのストレスによって癒着してしまうと、引っ張られて身体の歪みの原因となり、運動機能が制限され、新陳代謝の機能が低下し、体調不良につながってしまう。
〇近年、筋膜リリースの重要性が浸透し、いろいろな方法が出てきた。
そこでパワーマグネットの登場です。
パワーマグネットは磁力の力によって、
今まで届きにくかった、身体の奥にまでアプローチする事ができます。
表面的な筋膜リリースとは違います。
三次元的な筋膜の癒着をはがし、滞っていたものがスムーズにながれることによって、身体の奥からの、他にはないスッキリ感があります。